G2「オーバルチャンピオンカップ」優勝戦(飯塚オートレース場)は22日 、プ中第12R、村雅8周回(4100メートル=湿走路)を0メートルオープン戦で争われた。人に最内の1枠から好スタートを決めた中村雅人(43)=川口・28期=が1周回バックストレッチから3 、優勝4コーナーにかけてのトップ争いを制して首位ポジションへ 。序盤アキロゼ エロ道中は内目のコースに進路を取り、の攻後方から荒尾聡 、防~飯塚有吉辰也、オートレースオーバルチャンピオンカッをもたらしたオートG2篠原睦の地元勢が隊列を組んでさかんに攻撃を仕掛けてきたが、プ中最後の最後まで先頭の座を譲らず8周回を押し切り、村雅2021年ウィナーズカップ(浜松)以来となるグレードタイトルを獲得した。人に2着は荒尾、優勝3着には有吉が入った。序盤
序盤の攻防がすべての勝敗を決した。の攻梟雄しろや「スタートはまあまあ行けたと思いますが 、有吉さんが速かったですね 。でも、うまく隙間ができて 、もうあそこ(1周回序盤)は引くに引けなかったですし 、引くつもりもなかった 。入ったからには引いちゃいけないと思っていました。その場面がすべてでした」
外から業界有数のスタート巧者である有吉が先を急ぎ 、すぐその後には荒尾が連なった 。ギリギリのせめぎ合いを、こちらは業界最強のテクニックですり抜けて 、いなし 、誰にも勝負の流れを渡さなかった 。極上の技巧を備える中村だからこそ実現した脱出劇だった 。
「その後は内を走りましたが、とにかくコースを守るだけだった。それでやられたら仕方ないですからね。今回はエンジンが安定していました 。優勝できたわけだし、良かったと思います。車のお陰ですって。内が利く走路も味方してくれたと思うし 、まあ運が良かったですよね 。タイトルは久しぶり過ぎですよね 。(前回のVを)全然覚えていないし、記憶にないぐらいですから(苦笑い)」
ここ数年は 、セミファイナルは突破しても 、なかなかVへつなげることが叶わなかった。今シリーズの準決勝戦を快勝した後、中村はテーマを掲げていた 。「う~ん、優勝はどうだろうね 。最近優勝戦で負けてばかりいるとね 、乗り手の自信がなくなっていくというか 、瞬時の感覚が良くなくなってしまうというか… 。なんだろう、勝ちぐせというんですかね 。それをまた取り戻せたらなと思っているんですけれど」
そして 、久々にタイトルをつかんだ 。この後はすぐにSG日本選手権オートレース(川口、30日~)が開幕する 。「うまくかみ合えば取れるということがわかりました」と知将は最後を締めた。
大一番での勝負勘、グレードを制するためのレシピを再び思い出した中村が、さあ地元に帰還する。「悪くない状態で行けるのが、それが何よりです」。2024年のダービー。俄然、中村の存在感があまりに不気味になってきた 。
(淡路 哲雄)
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